「日本は侵略国家だったのか」渡辺昇一

安倍首相が次々に打ち出す右寄り政策が怖い。

沖縄、普天間基地の辺野古移設を仲井真知事に力ずくで承認させた翌日、念願の靖国神社参拝。

年始に余裕で15回目のゴルフを興じた後、早速、彼にとって本丸の「集団的自衛権」に取り組む。

各界からの様々な批判は、全く聞こえないばかりか、意気揚々としているかに見える。


そんな中、とある本屋でこの本に目が止まった。

保守の論客として名高い渡辺昇一氏の執筆である。

かねがね右寄りの政治家や思想家が口にする「日本の自虐的史観」。

その源流は、この戦勝国が一方的に敗戦国を裁いた「東京裁判」から発している。

では、それと全く逆の「パル判決書史観」とは・・・

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東京裁判は日本を一方的な侵略国とする歴史観を日本人に植えつけた。
しかし、裁判を取り仕切ったマッカーサーも昭和の大戦は、「自衛の戦争」であると認めている。
なぜ東京裁判史観が、今なお日本に影響を与え続けているのか。
それは、敗戦利得者である悪質な外務官僚や悪質な旧社会党系の人々によって悪用され続けているからだ。
悪質な東京裁判史観に対する最も強力・有効な解毒剤として、パル判決書の見解が、一人でも多くの日本人、いな、世界の人々に知られることを強く希望する。(内容説明より)


確かにパル判事のいう通りである。彼の冷静な視点と正義感に改めて敬服する。

しかし、これをもって、ここでもう一度「東京裁判」をやり直してもらうのか。

死刑になったA級戦犯7人を無罪にしようとするのか。

靖国参拝を正当化しようとするのか。

中国、韓国の考え方を変えてもらおうとするのか。

それは違うだろう。

歴史に後戻りはできない。


少なくとも、問題が多かった東京裁判をも受け入れざるを得なかった反省を含めて、「日本のこれから」を考えるしかないのである。

問題は、現政権の政策が果たして日本のこれからにとってどうなのかであろう。

明らかに時代に逆行している。

「積極的平和主義」??「懐古的軍国主義」にしか見えないのだが。

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

ふしぎなキリスト教とおどろきの中国

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2012年の新書大賞を受賞した「ふしぎなキリスト教」(講談社現代新書)とその続編ともいうべき「おどろきの中国」(同)は、僕がずっと関心を抱いてきた話題であったこともあり、大変面白く読んだ。

ただ「ふしぎなキリスト教」は多くの知識人が読む新書の大賞を受賞したとあってその反響が大きく、批判も多い。
ふしぎな「ふしぎなキリスト教」という批判本もでたり、you-tubeにはこんなものも上がっている。

批判本を出すことで、単に売上を伸ばしたいという出版社側の意図も見逃せないが。

僕は、この本の橋爪さんの見方は非常に面白いと思うし、少なくとも物事を別の面から見ると全体が分かるという意味でも貴重な意見だと思う。

宗教を取り扱うと、それを信じる者からの批判があるのは避けられない。
ただでさえ戦後の日本は「宗教」を避けてきた面があるわけだし。

特に行政とマスコミがひどい。僕は腫れものに触るような避け方をする行政に対して、別のアプローチをしてきたし、マスコミの端くれとしてマスコミのタブーにも挑戦してきたつもりだ。

両本とも現代的なテーマであり、ぜひご一読をおすすめする。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

横道世之介


映画のシーンを思い出しながら、あっという間に読んじゃった
改めていい作品だなと思う
読後の何ともいえない哀しさが引きずるよなぁ~
吉田修一、長崎の誇り!

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

日本人のための戦略的思考入門

たまには本の話題を。

最近読んで非常に勉強になった本。

日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて(祥伝社新書​210): 孫崎 享

戦略とは、「人や組織に死活的に重要なことをどう処理するか」を考える学問である。
国家の行く末を決める上で、この戦略は極めて重要な分野だ。
しかし、日本人はこの分野について深く考えることなく、今日まで来た。

その理由の最たるものは、戦後、対米追従だけが日本の“戦略”だったことによる。
台頭する中国と瀬戸際外交を続ける北朝鮮にどう対応すべきか?
普天間を中心とした米軍基地問題をいかに処するべきか?
そうした問題を考えていく上で、単に米国追従でよい時代は、もはや過去のものである。

 ・米国は有事の際に本当に日本を守ってくれるのか?
 ・「核の傘」は本当に有効なのか?
 ・アジアの平和を維持するために日本が本当にすべきことは何なのか?

本書では、こうした疑問に答えつつ、戦略の基本概念から、戦略論の発達、現代における安全保障の問題までをわかりやすく解説。
戦略的思考とは何かを知る上で必読の一冊。

テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

KAGEROU

いつもお昼を食べに行く店の”Tママ”は文学好きだ。

食べながら本の談義になる。「吉村昭」を知ったのも彼女のおかげだ。

この本読んでみる?と借りたのが、齊藤智裕の「KAGEROU」。

俳優水嶋ヒロが書いて、第5回ポプラ社小説大賞を受賞したことなどで話題になっている本である。

あっという間に読めるわよとの言葉通り、いつもの「バス読」でもすぐに読めた。

その評価については両論あるみたいだが、僕は、少しストーリー展開に無理があるものの、重くなりがちなテーマ(自殺)を軽いタッチで書いてあり、現代の若者には受けるんじゃないかなと思った。
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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

朝のバス読

皆さんは読書はいつどこでされるだろうか?

人それぞれいろんなやり方があると思うが、僕の場合は専ら「バス読」だ。
バス読?読んで字の如く通勤バスの中で読むのだ。

朝は座れるのだが、帰りのバスはいつも混んでいて立ちっぱなしだし、読む気力も残っていないから朝だけだ。
だから毎日、乗車時間の20分と決まっている。

たった20分だから、一向に読み進んでいけない。
毎日、昨日はどこまで読んだっけと少し遡りながら読み直すから尚更だ。

でもそれでいい。僕は読むというよりその本に書かれていることに刺激を受けながら、自分の現実に置き換えたり、外の景色を眺めながら空想に耽ったりするだけだから。

いわば朝から脳みそを目覚めさせる効果、柔軟な発想を産むためのトレーニングとも言えなくもない。
だから結構難しい哲学や宗教の本を選んだりする。

最近ではパスカルの「パンセ」や、ジョンヒックの「宗教多元主義」を読んだ。
いや~~難しかったし、長くかかった。読後、何を読んだのか思い出せないぐらいだ(笑)

現在、龍之介の「侏儒の言葉」を読んでいる。箴言集だから読みやすい。

読書は知識を得るためというより、自分の脳みそを常に耕しておくためにすべきものだと思っている。

テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

遠藤周作文学講座「侍を読む」

9日はくんちの後日(あとび)。
朝から雨模様、お上りは大丈夫かなと心配だったが、後から2時間遅れで実施されたと聞いて安堵した。

くんちも無事終わったようだ。3日間お疲れ様でした。

と、いいながら僕はこの日、くんちとは全く逆の方向を目指した。
前から申し込みを入れていた遠藤周作文学館での第12回文学講座「『侍』を読む」だ。

14時からの開催だから、バスの時間を逆算すると・・・
僕んちから11時45分のバスに乗って、松山町で乗り換え、「桜の里ターミナル」で、板の浦行きのさいかい交通に乗り換えて行かねばならない。でも、この路線バスはのどかで大好きだ(^^)v

「道の駅(文学館入口)」で降りて歩いていると、子どもたちが募金を募っていた。

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▲この地区は、子供のころから奉仕活動をさせているんだね。さすがキリシタンの里だ。
 子どもに「いくらすればいい?」って聞いたら、「100円とか~」って言うから、「じゃ100円!」って100円入れたら、シスターが笑ってらした(笑)

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▲ここは最高のデートスポット。愛を告白するならここだ!でも相手が「沈黙」だったりして・・・(笑)

◆第12回文学講座
◆題目:『侍』を読む ~日本人像を中心に~
◆講師:海老井英治先生(九州大学名誉教授)
◆日時:平成22年10月9日(土)14:00~16:00
◆場所:遠藤周作文学館 開架閲覧室

◆僕のメモ:
 「侍」の内容そのものよりも、僕は海老井先生の以下のような話の方が印象に残った。
・この「侍」は純文学書き下ろし特別作品。日本では雑誌・新聞に連載後、単行本、文庫本で売り出すという流れがあるが、そうでなければ作家や出版社が飯を食えないという事情があるらしい。この本は違う。
・遠藤周作は7年おきに大作を執筆していった。
・「狐狸庵もの」は全く読まない。純文学は真面目にならざるを得ない。
・夏目漱石~芥川龍之介~太宰治~遠藤周作の流れは、日本純文学の「黄金ライン」と呼ばれる。
・彼らの文学とは、要するに「人間はいかにいくべきか」をテーマにしてきたわけだが、現代文学はもう「人生を小説に求めてもしょうがない」ものとなってしまったようだ。
・小説家が「先生」と呼ばれたのも彼らの時代。
・芥川は、日本人が外国のものを「日本化」していくことを柔軟に肯定的に捉えたが、遠藤はそれには不満があったのではなかろうか。いわゆる日本にはどんな種を蒔いても根から腐っていく(本質的なものが失われていく)という「日本泥沼論」だ。
・先日、ノーベル文学賞に村上春樹の名前が取りざたされたが、大物が受賞した。彼はまだ若い。


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▲遠藤周作文学館と角力灘

 僕は、「真面目に」遠藤文学を通して、自分を、長崎を、そして日本というこの国を知ろうとしてきたつもりだったのだが、「現代日本」の中で、この「侍」の主人公・長谷倉六右衛門のようにすべてが徒労に帰し、惨めな結果に終わるのだろうか・・・

 現代、この日本・・・その中に生きていくしかないこの自分・・・
 角力灘への旅はまだまだ続きそうだ。

テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

母-オモニ-

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姜尚中氏の話題の本「母-オモニ-」を一気に読んだ。

5月に「政治×宗教×メディア シンポジウム」で姜氏の講演を聴いて、氏の考え方や氏自身にも非常に興味が湧いていたのだが、6月に彼の自伝的小説が出たと聞いていたので、ぜひ読みたいと思っていたのだ。

「第三国人」「チョーセン」と蔑まれ、差別を受け、それに耐えながらも、しっかり家族を守り、子供たちを育てあげた母や父への思い、故郷・韓国への思い、様々な人々との出会い、とりわけ氏に影響を与えた大日本帝国の憲兵をしていたという叔父との出会い、そして氏が「永野鉄男」から「姜尚中」となったわけなどが、ありのままに語られ、それらがストレートに僕の心に入ってきて、感動せずにはおられなかった。

最終章で、文字を知らない母が息子(姜氏)に声のテープを送り、「お前とふたりだけの話ばしたかったとたい」と母の思いを伝えるくだりでは、僕に対して語られているような気持ちになり、涙がとめどなく溢れてきた。

この本を読みながら、時代が違っても、たとえ民族が違っても、母の子供に対する愛情は決して変わらないものだということが確信として伝わってきて、急に自分の母親のことが思い出され、愛おしくなった。

オモニ:母
アポジ:父
ハルモニ:祖母
ハラポジ:祖父

この本で初めて知ったこの韓国語が、すごく身近に感じられた。

言葉の違い、民族の違いを乗り越える大切なものがこの本の中にある。

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

邪馬台国は北部九州だ!

皆さんは「邪馬台国」はどこにあったと思いますか??
ご承知の通り、この所在地については、主に九州説と畿内説があり、何と150年も争っている。

この論争に必ずといって持ち出される「魏志倭人伝」に邪馬台国に至るルートが記述されている訳だが、その解釈を巡って百花繚乱しているのだ。

そのルートとして記載されている対馬(對馬國)→壱岐(一大國)→松浦(末廬國)を有する長崎県としては、無関心ではいられない。

邪馬台国ブームの先駆けとなった島原の宮崎康平氏の「まぼろしの邪馬台国」をはじめ、古代史に詳しい大学のM先輩の影響もあって、たまにこの手の本を読んでいた。

しかし、M先輩の話や、ここに紹介する本を読んで九州説を確信した。

まずは、M先輩がQMCメーリングリストで連載された投稿の件名を引用しよう。

箸墓と卑弥呼は関係なか! だいたいがくさ、邪馬台国論争なんちゅうもんは既に北九州ということで論争は終わってしまっとうとばってん、ま~だガタガタ言いよう人がおるのは、考古学者やメディアがこれでメシを食っているからで、彼らを助ける為に我々トウシローが付き合って差し上げとうと。彼らの世界では先輩に異論が言えないらしく、彼らもストレスが溜まって大変やなぁと思う今日この頃。今日も邪馬台国論争は終わってない振りをして、ちょこちょこ騒いで当分は楽しませてもらいまっしょ。

面白い先輩でしょ??(笑)

この九州王朝説の大御所といえば、古田武彦氏。

氏の記念碑的著作・「邪馬台国」はなかった―解読された倭人伝の謎
この本はぜひ、皆さんもご一読をお願いしたい!!

畿内説を唱える誰しもが、倭人伝にある方角や里数を勝手に誤記だとして、何とか畿内へもってこようとするが、この本は一切そういう都合のいい読み方をしない。誰もが納得するやり方でその所在地を求めた結果が、たまたま北部九州だったというだけだ。

M先輩によれば、考古学者はほぼ畿内説で、古田氏の九州説に具体的に反論できないので、ただひたすら無視を決め込んでいるという。分かっていても、九州説について書くことはタブーだという学者さえいるという。

古事記・日本書紀のいわゆる「記紀」も、大和を中心として書かれ、九州王朝のことを抹殺し、偽りに満ちた記載をしている。
端的に言えば、天皇は万世一系でなくてはならず、それも大和出身でなければ困る訳だ。

思想がからむと面倒くさい。事実は事実として受け入れなくては学問の発展はない。

昨年来、奈良の箸墓古墳のことがメディアを騒がせていたが、「箸墓が卑弥呼の墓だ」というのは全く根拠がない絵空事なのだ。

古田氏の上記以外の二作を紹介しておこう。これらを含めて「古田三部作」と呼ばれる。
失われた九州王朝―天皇家以前の古代史
盗まれた神話―記・紀の秘密

◆古田三部作
  

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引っ越しできない隣人

中学からの友人が本を書いたというので読んでみた。

九大アジア叢書--13
アジアと向き合う
研究協力見聞録 柳哲雄編著 九州大学出版会 定価1,050円
購入申込先 salesdep@mocha.ocn.ne.jp

日本とアジアの関係、今後の友好関係にも大いに役立つ内容だ。ぜひ読んで欲しい。

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