72.アメリカ謳歌の旅(2)

朝起きて学生食堂へ行くと、様々な人種の若者が、様々な言葉で雑談を交わしながら食事を楽しんでいた。何かワクワクしてきた。誰ともなく交わす Good Morning!が「英語で言うとこうなる挨拶」ではなく、「挨拶をするため英語」なのが何か新鮮で嬉しい。

本場の英語の授業も本当に楽しかった。当たり前のことだが、日本語が一切ないのが嬉しい。日本の英会話教室だと中途半端に日本語が混じるから、頭の中で頻繁に日本と英語の変換作業や切替作業が入ってしまう。

しかし現地に来れば、目にするもの耳にするものすべて英語。そんな中で英語だけをいつもシャワーのように浴びていると、そのうち頭の中で英語で考えるようになってくる。そこまできたら、しめたものだ。そうなるまで、ひたすら英語の中にどっぷり浸かった。

日本では、英会話を「勉強」するが、現地ではその辺の子どもだって話していること。言わば「術」でしかないのだ。日本人は英語の授業に何年も時間をかけ金をかけているが、3カ月でいい、子どもを若いうちに現地に放り込んだがよっぽど早道だと思う。英会話は「学問」ではなく「訓練」なのだと思う。


授業には、ヨーロッパ各国、南米や東南アジア、そして日本からたくさんの若者が集まっていて、これまた楽しかった。みんな、それぞれのお国柄があり、個性があり、それらがぶつかり合うのを観察するだけでも楽しかった。

スペイン語、イタリア語、フランス語など英語と同じインド・ヨーロッパ語族に属する国から来た若者は、それぞれの言葉の訛りはあるものの、文法や文化が似通っているから、スムーズに溶け込んでいるようだった。

そんな中、日本人だけは違った。異質だった。英語を学ぶのに他国の若者に対して、いくつか重大な障害があるように思われた。

その一つは文化の違い。端的に言うと日本人の「shy」なところが災いしている面が多いようにみえた。現代の日本人は違うのかも知れないが・・・。

例えば、教師が問題を出して「誰か分った人??」と聞いても、日本人は分っていても手を挙げない。周囲の状況を見て誰も手を挙げていなければ「遠慮」してしまうのだ。分らなくても、何だかんだと声を上げるイタリア娘がいたが、いかにも対照的だった。

しかし、教師が個別に指名すると日本人はキレイな英語の発音で、しっかり正解するのだ。

そんな日本人を若い英語教師は「何で日本人はこうなのだ??」と理解できないばかりか、少々腹を立てているようだった。「恥の文化」は日本でしか通用しないのだ。

かくいう自分もこんなこともあった。

午後のゼミのフリーディスカッションの時間。当初、ずっと耳を傾けているばかりだったのだが、話題が戦争や平和に及んだとき、ここで発言しなきゃと思い、頭の中で「自分は被爆地長崎から来て、原爆の脅威は言葉では表せないほど凄まじいもので、自分の母親も被爆者で・・・云々かんぬん」と言うことを話そうと整理しているうちに、話題が別の方へ写ってしまい、発言のチャンスを逃してしまったのだ。

要は頭で考えてから、話そうたってダメなのだ。そんな自分が歯がゆかったし、これも日本人の長年の「英語に変換する勉強」の障害なのではないだろうかと思った。

・・と他人のせいにした。(笑)

そんなことは、ま、どうでもいい。午後から、アメリカを見て廻るぞ!!

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「恥の文化」・・アメリカでそうした日本人が、奇妙に感じられるのかもしれませんが、ある意味真面目で礼儀正しい日本人
はそれなりにそうした国民性を評価されていたともいえますね。
一番気になるのは、現代の米国にいる日本人が、その様にいい
意味での「恥の文化」を保持しているのかどうかということです。現代の日本人は(もちろん一部の人でしょうが)、語弊を恐れずに言うならば、恥の文化ならぬ”無恥の文化”なのでは
ないか?とのことです。そうでない事を願いますが・・

りょうさん、いつもケルンありがと。
僕は、「恥の文化」を決して否定してないからね。
ある外国人には理解してもらえなかったという事実を述べているだけ。
それと今はアメリカを謳歌してる話だけど、それからどうなっていったかは、これからね・・(^_-)
現代の米国にいる日本人がどうなのか、僕は全く情報を持たないから分からないけど、おそらくグローバリゼーションの中で、文化も思想も均質化していってる流れを見れば、推して知るべし。
りょうさんが言う意味での「日本人の国民性」はなくなっていってるんじゃないだろうか・・・
それと思うのは、外国にいる日本人より、日本に住んでる日本人の方が、「無恥の文化」にどっぷり浸かっているんじゃないんかな・・・
おかしいよ。世の中。平和ボケなんかな。大人がおかしくなってるから、当然子どももおかしくなってる。

頭で変換してから、話すってよく判ります!!
てか、日本人の特性を冷静に分析しましたね(笑)
自分は、場の空気に飲み込まれて、やっぱり手を
上げる事が出来なそうです(^_^;)

日本人は、英単語に変換して、かつ文法に沿って並び替えるという作業をいつもしてしまうよね。これがいかん!!
例えば水が欲しいとき、Please give me a water!って言わないと絶対にダメだと思ってる。だってテストで○もらえないもんね?とりあえずwater please!でいいんだよ。
有名な話がある。ホテルの部屋の中に鍵を忘れてしまった英語を話せないおばさんが、ボーイに「Key in!me out!」って言ったら通じたって(笑)
語学って必要に迫られないとダメなのかもね。
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