75.ギターアンサンブルの愉しみ

アメリカ留学から2~3年時代を遡る。

製鉄所内でハードな仕事をこなしながらも、余暇は、同僚や英会話学校で知り合った仲間たちと、テニスにスキーにドライブに温泉にと遊び回った。ゴルフにも手を染め、館山CCの夕暮れゴルフや鹿野山CCの早朝ゴルフなどで腕を磨いた。行動範囲は、房総半島を飛び出し、伊豆、軽井沢、信州、東北とどんどん拡がっていった。

それだけ楽しんでいても何か一つ足りない。そろそろあの虫が動き出した。そう、高校~大学とずっと僕の趣味の中心であって、中断していたギターだ。

一人で弾いているより、アンサンブルをした方が楽しいことは、経験上知っている。しかし、こんな君津の片田舎でギターを弾いている人なんかいるんだろうか・・・

そんな中、ある筋から「木更津ギターアンサンブル・ファミリーズ」というクラシックギターサークルがあることを知って、早速門をたたいた。84年ごろの話だ。
メンバーは学校の先生や公務員や主婦が中心。腕はないが、ギターが本当に好きな気のいい人たちばかりだった。

そして、彼らのギターをみてビックリ!アルトギター、バスギター、ギタロンなどを使う、いわゆる「新堀メソード」なのだ。
それに、フルートを組み合わせたりして、クラシックやポピュラーの名曲からセンスよく選曲して弾いていた。

その辺の都会のギターサークルより、よっぽどあか抜けていた。
入会早々、地元の千葉テレビ「お茶の間房総」にも出演し、演奏を披露した(85/5/27)。

僕もむかし取った杵柄。徐々に調子を取り戻すと、このサークルの中核となっていった。
ファミリーズに僕から少し遅れて入会したO氏とは、年齢も近く、ギターの趣味が合うので特に親しくなり、よく彼の家に行って二重奏を楽しむようになった。

クラシックギター界では知らぬ者はいないジュリアン・ブリームとジョン・ウイリアムスの「ジュリアン&ジョン クラシックギター世紀の二重奏」の曲などを練習しては、発表会で披露した。二人で喫茶店でミニ演奏会を開いたこともあった。

だんだんと高じてきたO氏と僕は、ギター仲間5人と「千葉ギター愛好会」を結成し、千葉市民会館小ホールで第1回演奏会を開いた(86/5/14)。独奏・二重奏・合奏を組み合わせた演奏会だった。ギター歴は長い僕だが、さすがに独奏を弾くのは初めてのことだったので、いささか緊張した。J.W.デュアルテの「イギリス組曲 op.31」を弾いた。ま、あんなもんだろう。

そして、忘れもしない木更津市民会館小ホールで開かれた「ギターアンサンブル・ファミリーズ10周年記念コンサート」(87/5/24)。夢にまでみたロドリーゴの「アランフェス協奏曲」第二楽章のソロを弾かせてもらった。このことは、一生の想い出となった。
バックはもちろんフィルオケとは違い、少々物足りなかったが、僕にとっては二の次だ。スポットライトを浴びて奏でるアランフェスのソロ。カデンツァから徐々に盛り上がり、あの有名な哀愁のメロディーをトゥッティで奏で、そして静かに二楽章を終えたのだった。

このころは本当に、仕事に、趣味にと、充実した独身生活をエンジョイしていた。

あのことが起こるまでは・・・

関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

「アランフェス協奏曲」
いいですねー[:↑:][:ウィンク:]
あたしは[:キラキラ:]ジム・ホールのアルバムをよく聴きます[:ワーイ:]

このメロディーは有名ですもんね。いろんなジャンルの曲にもアレンジされて演奏されてますね。ジム・ホールの??今度聴いてみよう!!

あにじゃさんどうも。
物語が進むに連れて、あなたの幅広い趣味が
垣間見れてうれしいな~。
テニスは最近はどうなの?
やってるの?
わたしは、今もテニスはやってますよ。
そしてサウスポーです。
東京時代は、スキーもやりましたが、始めるのが遅かったので(30歳過ぎてから)滑るコースは初級者コースどまりでしたよ。
そしてギター。
コンサートまでやっていたんですか?
ギターテクニックは相当なものなんだろうな~。
いや~驚きました。
最近はチェロもやってるんでしょう?
とにかく、あにじゃさんって、前向きな人なんですね~・・・・。

aibikiさん、いつもどうも。
今、ご承知の通り治療中なもんで激しい運動は控えています。
テニスもゴルフもずっとやってないなぁ~。
スキーは中級かな。長崎に帰って来るとき、スキーができないことだけが心残りでした。
今チェロにはまっているので、ギターはそっちのけ。でもまたやりますよ。ギターは生涯の友です。
しかし、とにかく何せ時間がない。
早く老後に入りた~~い!!資金はないけど・・・

あにじゃさんって、ホント思い立ったら吉日!といった感じで、それをクラシックギターサークル入会ということで、即
仲間を求めて行動されてますね!
これって、当時の若い世代の人では多数派だったのですか?
あにじゃさんだからこそ・・?
今の若い人(って言ってももちろんいろんな人がいますが)
はどちらかというと、こうした余暇は少数の友人や恋人、
あるいは一人で楽しむことが多いと認識してます。
多数でおおらかに楽しむ、といったスタイルではないケースの
方が多いと思います。私なんかも一人モンモンとして過ごす
ケースが多い(笑)
なんか皆それぞれの極めて狭い世界で完結して、その他の世界とは全く遮断されてしまってるみたいな・・。あにじゃさん
の世界がうらやましい・・

りょうさん、こんばんは!
> これって、当時の若い世代の人では多数派だったのですか?
僕がそうだったからかも知れないけど、僕みたいな奴、周りには多かったよ。みんな好きなことしてたけど、どうせ遊ぶんならみんなで一緒に遊ぶ方が楽しいって思ってた。
人付き合いにはトラブルが付き物だけど、それより得る物の方がはるかに大きいと思うよ。
僕の世界って、うらやましがられるほどの世界じゃないと思うけど、もし僕が行動派だとしたら、何事も面白がる心とちっちゃな勇気の積み重ねがあったんだと思うよ。
やってみないと先のことは分からない。
悶々としてたって、ただ時間が過ぎていくだけよ。
大胆な、思い切ったことをしなくていい。
普段しないことをちょっとだけやってみてご覧。
少しずつ世界が変わっていくから・・・

「アランフェス協奏曲」[:ハート:]
私も大好きです[:デート:] ミシェル・クワンが使っていました。2003年の世界選手権、SPで。
あにじゃの演奏、聴いてみたいです[:↑:]

ご要望とあれば、「いつか」弾いてしんぜやしょう!!
私の演奏で滑るスケーターは、ミス続出??

あにじゃさんの思い立ったら吉日といわんばかりの
バイタリティは本当スゴイ!!って感じです(^o^)
ギターソロは、さぞ気持ちよかったんだろうなー
もう1回奮起してスポットライトを浴びて欲しいな!
1年が早く過ぎた時期だったんでしょうね♪

ソロは気持ちよかったよ~~
うん、もう一度、スポットライト浴びるからね!![:=3:]
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
プロフィール

リンデン

Author:リンデン
リンデンの長崎ケルンへようこそ!

長崎には「墓・坂・馬鹿」が多いと揶揄されますが、「先人(歴史・文化)を敬うハカ・人の苦労(斜面都市・殉教・被爆)を知るサカ・自らを捨て人に尽くす(まつり・地域活動・平和運動)バカ」のことだと解釈し、このハカサカバカ精神で行動しながら、ケルン(記事)を積んでいます。

あなたもよかったら、ケルン(コメント)を積んでいってくださいね。

facebook
twitter
mixi
freeml
you-tube

カテゴリ
最新コメント
リンク
月別(表示数指定)
検索フォーム
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
フリーエリア