76.突然の入院

30歳を過ぎた86年の夏(8/16)、突然その兆候が現れた。

81年12月に入社して約5年、24時間休むことが許されない製鉄所の3K職場でとにかく必死に頑張っていた。立ち上がったCDQの整備も軌道に乗り、うちのチームはJK(自主管理)活動や、改善提案で数々の賞をとるなど活躍していた。
また、余暇も精力的に活動したことは、前回語った通りだ。

知らぬうちに疲れやストレスが溜まっていたのだろうか。
確かにそのころ少々疲れ気味で、たまに腹痛があったり、時々便に血が混じることがあった。

元々痔の気があったので、そのせいだろうと思い、意を決して近くの肛門科の門をたたいてみた。
出てきた医者は、僕の肛門に指を突っ込むなり、こう言った。「今すぐ内科に行ってください」と。

紹介されたのは木更津にある「君津中央病院」。内房では最大級の総合病院だ。
内科で診断を受けると、「即、入院してください」と言われてしまった。

周りが騒いだ。寮や職場や長崎の実家にも伝わり、大騒ぎとなった。
それまでケガしたことはあっても、入院などとは全く無縁の体だったからだ。
友人・知人・同僚や上司が、入れ替わり立ち代わり、見舞に来てくれた。長崎から両親もかけつけてくれた。

でも当の本人はケロッとしていた。何ともないのだ。痛くも痒くもなかった。

しかし、相当な失血状態だったらしく、多量に輸血をされながら、検査が始まった。どこから出血したのかを調べるためだ。レントゲンや胃カメラ、大腸ファイバーにエコー検査、様々な検査が続けられたが、出血源が分からない。

大病院だから週に1回の検査、その結果を見て、次の検査はまた翌週というゆっくりした入院となった。
ただ消化管からの出血だから食べるわけにはいかず、絶食状態。点滴だけで生かされていた。

入院が長くなってくると、高カロリー輸液(IVH)のカテーテルが肩から大静脈に入れられた。
不思議と腹が減らない。まるで自分は電池で動いているロボットみたいなもんだった。それも様々な検査台に乗せられ、上から下から検査器具を突っ込まれるから、さしずめ被験者ロボットだ。

しかし2~3週間経っても、出血源が分からない。
周りの人は「この際だから、ゆっくり体を休めなさい。」と言ってはくれたのだが、少々焦ってきた。

しかし最後まで、分からなかった。とうとう主治医は「あらゆる検査をしたのですが、どこから出血したのか、残念ながら分かりません。でも出血は止まっていますので、大丈夫です。退院しましょう。」と、さじを投げた。

すでに40日が経過していた。何かすっきりしない気持ちは残ったが、退院できる嬉しさが先行した。
何より1分粥から3分、5分、7分粥とご飯粒が増えていくのが嬉しくてしょうがなかった。
食べ物のありがたさを知っただけでも入院した甲斐があったようなもんだ。

そして晴れ晴れとした気持ちで退院した(9/15)のだが、僕の人生に大きな転期が訪れてきていることを、まだ知る由もなかった。

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そう、「30歳」って本当に本人が意識してる以上に、
やっぱり「歳」ですよね(笑)
私もそれまで健康そのもので、健康診断なんかでも一切
何か引っかかったこともなかったのに、急に何か不調な
原因が出てきたりする。
気持ち的には20代とあまり変わらないノリであったとしても、体が想像以上にそれについていけなかったりする。
いろんな意味で嫌な転機であるともいえますね(苦笑)

30歳なんてまだ若いさ~~。40歳もまだいける。50歳でちょっと翳り、60歳でもなんとか騙せる。70歳はさすがにくたびれるが、80歳でも頑張ることはできる。
っていつまで頑張るんだ!!(笑)
りょうさんは、きっと心も体もまだまだ若いはずよ。僕なんかから見たら羨ましかよ。
若いうちから、老け込まんでね~~!![:ウィンク:]

頑張り過ぎちゃったんですね・・・

そう、おそらく、頑張りすぎちゃった。
でもこれって性分だから中々直らないのよね~~

頑張る人は大好きですが・・・
頑張りすぎるのもどうかと・・・
一人の身体じゃないんだからと
自分も言われましたね・・・
それでも身体壊したけど・・・

そうなんだよね。
でも、体壊すの分かってりゃ、そりゃ頑張らないんだけど・・・
頑張る人は、いつも頑張ってなきゃ不安になるってこともあるね。
今になってその辺を改造してんだけど、でも、治療中なのに頑張っちゃう・・・ダメだこりゃ・・・(笑)

小さい病院から、大きな病院に行ってください!と
言われただけでドキドキですよね(^_^;)しかも、原因も
判らずで、退院だなんて・・・
自分も30を超えてから、やっぱり体に踏ん張りが利かなく
なってきたなーと思っています!!
数年前に、残業が200時間越えが数ヶ月続いたある日朝
起きたら、声が出なくなった時に無理も程ほどだなーと
痛感しました(苦笑)

残業200時間超えって、そりゃ一月に一日も休んでないでしょ??
いくら若いからっていって、体あってのモノだね。ダメだよ。
気をつけてね。
僕の経験上、若いときは踏ん張りは利くんだけど、体には確実にストレスが溜まって行ってるから、いつかそれが出てくるからね!!

ほとんど、会社が住まいって感じでした!
ちゃんと自分の体を労わるようにしています!
心配して頂きありがとうございます。

納期があったりで、そんなこと言ってらんないことが多いんだろうけど、でも、自分を守るのは自分しかいないんだからね!!体壊しても誰も助けてくんないよ。

あにじゃさんどうも。
ここのところ、何だかんだと忙しく、今朝起きてこのコーナーが書かれているのを知って、読ませてもらいました。
当時の様子が詳しく書かれていて、読んでいて他人の事とは思えないくらい真剣にかつ一気に読んでしまいました。
あなたの人生でのターニングポイントだよね?
1番知りたい事がここだったので、次回を待ってます。
しかし、たいへんだったんですね・・・・。
PS:
結局、弟はあなたの別荘へ入院しました。
あなた同様、弟も元気になってほしいものです。

aibikiさん、いつもありがとうございます。
別荘はいいところですよ。
弟さんのご快復をお祈りしています。
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